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仙台発。大人の情報誌「りらく」顔語り

小西 秀康(こにしひでやす)

小西 秀康

小西 秀康 - こにし ひでやす

昭和17年7月2日、石巻市生まれ。(株)小西造型代表取締役社長、ザ・ピタゴラス・ジャパン、(名)鮨勘フーズ、学習塾キャプテン各代表ほか。信条は『得るは捨つるにあり』、テーマは『陽転志向は成功のもと』。

 笑顔は親からもらった最大の財産と、いたずらっぽく語りはじめる。「小さい頃、父親は僕を他人に紹介する時、 決まって『この子の名は、秀吉と家康から一字ずつもらって秀康。何より笑顔がいいんですよ』と言う。するとつい僕は ニコニコっとなっちゃうわけ。以来、笑ってごまかして、五十数年生きてきましたよ(笑)」。

 美術学校出の父親は四十二歳で早世。飽くことのない好奇心や、何事にもビビッと反応する感性も父親ゆずりらしく、 持論を多角的に温めている。
 食べ物に関しては自称「イヤシコ」。仙台弁でどん欲、食いしん坊といった意味。「ただ腹いっぱいにするだけでは満足で きなくてね」、器や盛り付けも美味しさの要素と断言。「イヤシコ」は良い意味での「食へのこだわり」だ。職業柄、店舗 や商品開発も手がけるが、食に関する限りはどこにも負けないと言い切る。その一瞬、笑顔がキリリと引き締まる。と、また 一転「離乳食以来、毎日三回ずつ五十年以上もメシを喰ってきてる、食べることにかけてはプロですから(笑)」。

 よどみのない、相手の心をグイっと引き寄せる話術に加え、表情がとにかく豊か。寿司の食べ方や蕎麦のすすり方の 講釈にいたっては、落語家さながらの身振り手振り。柔和な中に硬と軟、動と静が間合い良く見え隠れし、『顔は口ほどに モノを云い』とでもいうところか。

 繁盛する店の条件は、店員に信頼される店であること。店の近隣の人々に支持される店であることという。「どんな 企業経営も同じ。実力を百%出し切らず、余力を蓄えながら、お楽しみは小出しにするという駆け引きも大切ですよ」。商店 街づくりでは、「好景気の時に努力しなかったから、仙台の中心街は空洞化してしまった。一度店を壊し、二階以上をアパー トに建て替える。人が住むようになれば、おのずと客は増えます。ミラノのアーケード街のようにね」。手厳しいが核心をは ずさず、なるほどと合点がいく論理にほっとする。
 見たり聞いたり、人生で関わり合うあらゆる事象から、常に何かを取り込んでいるようだ。「引き出しは沢山持ってますよ。 皆さんから色んなものをもらってきたし、親やわが子から教わったもの、悪ガキとのつきあいで学んだこともあります」。

 ここに来て、創業時以来の仕事意欲が燃えたぎっているという五十六歳。余計な駄文より、親からの偉大な財産 である「顔面力」はかく語りき、である。



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