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仙台発。大人の情報誌「りらく」顔語り

大川原 潔(おおかわらきよし)

大川原 潔

大川原 潔 - おおかわら きよし

(株)喜助、(株)キスケフーズ各代表取締役。昭和29年仙台市生まれ、東北学院大学卒。昭和50年、父親が創業した店を手伝いはじめ、 大学卒業後家業に入る。平成4年から現職。仙台牛たん振興会代表。血液O型。

 仙台発祥の味覚として、今や不動の地位を築いた牛たん。その業界の、まさに縁の下の力持ちである。
「いやあ、狂牛病は大変だったけど、おかげで勉強させてもらいました」。柔らかな物腰で語りはじめた。昨年の 発覚以来、売り上げは急降下し、歳暮シーズンには前年対比なんと3割。「これは、もう一度商売を見直せという ことだと考えたんです」。
 それまでの牛たん業界には同業者組合意識がなかった。そこで、これを契機に『仙台牛たん振興会』 の設立を期したのである。「団結して公的にも直訴できるような集まりがあればいいなと…」。それから数ヶ月は 東奔西走、面識のない同業者に電話で説得し、県庁に出向いて知事に請願もした。結果、振興会が設立し、 『仙台牛たんマップ』の発行にも漕ぎ着けたのである。穏和な表情の中に、何かを見据えるような澄んだ眼差しと、 きりりと引き締まった口元が印象的だ。

 父親が脱サラで創業して以来、人生の半分以上を牛たんとともに歩んできた。 「大学2年の時、父に相談されましてね。毎日夕方から店を手伝うことにしました」。昔気質の職人について包丁さば きから学んだという。

 店が軌道に乗ってくると、持ち前の行動力を発揮。それまでマイナーイメージが強かった牛たん屋に 女性客を呼び込もうと、食べやすいタレ味などのバリエーションを工夫。駅ビルに出店する際には、思い切って 仙台名物の看板を大きく掲げて観光客にアピールした。これ以降、仙台牛たん業界の伸展ぶりは周知のこととなろう。
 何事もプラス発想で、信条は『諦めないこと』。「倒れる時は前に倒れたいと思う。そうすれば身長の分だけ前 に行けるし、手を伸ばして地面を掻けばあと3センチぐらい前に出られるかなと…」。身振りを加えながら自らの哲学 を語る表情は、晴れやかで凛々しい。どんな窮地に立っても、どのくらいできないものなのかやってみたいともいう。 「負けず嫌いなのかな。人の喜ぶ顔を見るのが好きなこともありますね」。血液O型、くよくよせず、割り切りが早い方と 、屈託なく自らの性格を分析する。

 音楽が趣味。高校時代はフォークバンドに熱中、ボーカルとギターを担当してステージにも立った。 「下手なんだけど歌うのが好き。ハモるのも楽しいですよね」。2〜3年前までは、昔の仲間とバンドを組み、 ビヤパーティなどで演奏もしたというから、かなり本物のようだ。

 これからの夢は?「仙台の牛たん店が集まる『牛たん横丁』、いいと思いませんか?まだまだ夢ですけど」。 近年はメニューや店づくりなど、牛たん店の形態が多様化してきた。これらが横丁としてまとまれば、 客が自在に選べて便利だし、きっと観光名所になると目を輝かせる。
 常に前を向き、常に上を目指して突き進む『元気中年』(スミマセン)に、喝采!



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